日本の民主主義を育てよう

言論の自由が無い国で、民主主義が正しく育つとは思えない。民主主義が機能しなければ中国のような中央集権的な全体主義国家に成るのかも知れない。

http://d.hatena.ne.jp/tak2001jp/20050228

韓国の一部の民衆が民主化の為に血を流して戦ったことをしらないだけでこんなことを言っているひとがいる。日本は先進国だから心配しなくともよいのだろう・・・

悪役から逃れるための「反省」

「ホモ・ホスティリスの悪循環」のホモ・ホスティリスとは敵対人。意味が分からなかったので英和辞典で引くと、ホステスやホスピタリティに音は近いがhostilityという言葉があり、敵意、敵対、反抗、戦争状態のこととあった。

 「残酷な東洋人」というイメージ原型が(十字軍のころから)ある。対日戦争も「褐色の民(アジア・アフリカ)を黄色の有色の民(日本)から救った白色(英国)の民」というレイプ・レスキューの図式にはめ込まれる。そのとき英国は、邪悪な龍と戦って成敗する正義の騎士聖ジョージそのままになる。*1

 で数十年前のヒロヒトに代わり邪悪な龍の場所を占めたのがイラクのフセインだった。日本が米英のイラク占領に加担するとは「自らの悪のイメージをぬぐうために、他のものを悪として、自身は何食わぬ顔をして正義組にはいって安心する*2」という振る舞いだ。そう考えるとたいへん情けない!

 従軍慰安婦問題も自分が聞きたくないから耳を塞ぐという態度では、過去の事実に誠実な誇りある日本人として向きあうことにならない。そして否認することは、このような「残酷な東洋人」としての「日本=レイピスト」イメージを延命させることにもなる(西欧人から見た場合)。中国や韓国朝鮮にとっては、「日本=レイピスト」イメージは国家の独立に関わるもっと必須なものに容易になってしまう。日本の実像がどうであろうとそれを悪と決めつける図式にそれらの国が囚われているわけではない。だが過去においては((現在でもかな)、国家当局がイメージ操作を振りまいたことも確かにあっただろう。

「大東亜戦争」という歴史において皇軍がアジアの過半に展開しそこの民衆を苦しめ、そしてレイプの例も多いというのは、事実である。わたしたちは、こうした事実をどう認めるかについて国民的合意を形成できなかった。A級戦犯の靖国合祀などをしてナルシズムに浸っている場合ではないのだ。今年は戦後60年。国家が自己を他国に向かってどうプロデュースするのかの正念場だ。安倍晋三的なものを排除することが国益だと思うぞ。

*1:同書p129

*2:同書p138

南京事件とそれ以外

# bluefox014 『南京事件に関して勝谷誠彦氏が悪質な「印象操作」を行ったことを指摘したエントリーを作成しました。TB送りましたがうまく届いていないようなのでここにリンク貼ります(申し訳ありません)「勝谷誠彦氏はなぜこんな愚かな文章を書いたのか?」http://d.hatena.ne.jp/bluefox014/20050303

bluefox014さんはじめまして。

南京事件について何でプチウヨが発言したがるのか分かりませんね。30万が事実でなくとも多くを虐殺レイプしたのは事実なのに。そういうとまあすぐに、事実とは何か、お前見てきたんかという反応が返ってくる。かって広く受け入れられた「大東亜の大義」についてまじめに考えているとはとうてい思えません。

ところで、日本人にとって一番大事なことだったはずなのに下記のことが忘れられているような気がするのですが、どう思われますか。

(はてな内では、urlを記すだけでTBが勝手に送られますよ。)

大東亜戦争は日本人の悲劇ではなかった?

id:noharra:20050226#p2 の続き。

 テニヤン島のバンザイクリフの悲劇について、書こうと思ってグーグルしたが歴史的に詳細を記した頁は(いまは)見つからなかった。

 要するに私が言いたいことは、「生きて虜囚の辱めを受けず」という命令は兵士だけでなく民間人にも適用され、テニヤン島に住んでいた2万人以上の民間人のうち1万人弱は死に至ったということ。この悲劇をどう捉えるか?現在わたしたちはあの戦争が国民にとって悲劇だった事自体を忘却しようとしている。(文部省の必死の努力の成果?) 

侵略=(にほんが他の多くの多くのアジア人たちを殺し苦しめたこと)を強調するのは大事だが、多くの日本人自体が被害者だったことも忘れてはならない。誰が多くの日本人を死に追いやったのか?「生きて虜囚の辱めを受けずという命令」がその責を負うべきことは間違いない。そしてヒロヒトにその責を負わせたくなければ「誰が」を特定し糾弾し続けなければならない。なぜそれが分からないのだろう?!

  日本に原爆を投下した B-29 が発進した平坦な島、テニアンの北部の滑走路は、今では使用されずにジャングルの中の遺跡化しています。

  サイパン島ではかつて彩帆神社のあった、島の中心ガラパンの町も、戦後はチャランカノアにとって代わり、バンザイ. クリフ(サイパン攻防戦の末期に米兵に追いつめられた在住日本人達が、 米軍の投降勧告を拒否して次々と島の北端にある崖から投身自殺した地点) では、日本の若い観光客の男女が死者を悼むことも知らず、単なる観光スポットとして、嬉々として記念写 真を取り合っています。これでは非業の死を遂げた多くの方々の霊も浮かばれません。

  自分の国が歩んで来た過去の歴史を知らず、また知ろうともしない、精神的無国籍の若者が多すぎると私は思います。

大橋よしひとさん<投稿日/2000.10.31>

http://www.dd.iij4u.or.jp/~pagan/MINNA/minna.htm みんなの声

在留邦人約2万人のうち1万人弱が戦没したと推定される。

 モリソン戦史による日本側捕虜数は1790名 うち軍人921名、抑留民間人は14560名にのぼった。

http://yokohama.cool.ne.jp/esearch/sensi1/sensi-tyubu22.html 戦史 中部太平洋陸軍作戦2 サイパン島作戦

被害と加害

# index_home 『こんにちは。>そしてヒロヒトにその責を負わせたくなければ「誰が」を特定し糾弾し続けなければならない。<この「誰が」を外に(特に中国・韓国等)に向けている人たちが多いのが昨今の現状なのかもしれないと思います。「多くの日本人が被害者だった」そのとおりです。でも、だからこそ「加害」の事実にあまり目が向かない、向けたくないという現状もあるのだと思います。日本の戦争に関する事実認識や教育などは、そこで歪みが生じているとも言われているようです。』

index_home hikaruさん、はじめまして。

被害者だったという圧倒的実感が忘れさられたので、最近のような平板な排外主義がはやっているのでは? と思いました。被害者だったという親(祖父)の世代は、軍部のせい、とかいってちゃんと恨みを持っているように思っていました。

 id:index_home:20050305#p2でソロモン諸島のことに触れておられましたが、同じ被害者といっても、南の島で苦労した人と内地にいた人も大部違うえしょうね。南の島で本当の地獄を味わったひとの体験は、内地の人に伝えられなかった。責任追求が必要だったとやはり思います。

 加害の事実については、下記も見てください。http://members.at.infoseek.co.jp/noharra/dai.htm(わたしたちは忘却を達成した)

ビラまきの自由を!

 ビラまきの自由もない国家は全体主義です。みなで抗議しましょう。

3月4日(金)朝、東京都町田市にある 都立野津田高校では、「敷地内に入ったとかで住居不法侵入罪」で ビラ撒きをしていた2人が逮捕された。

 逮捕された2人に接見してきた弁護士からの連絡では、 罪名は「住居侵入罪」。

参考 http://dugonghouse.fc2web.com/2005.3.2.html

 しかも論点は、「君が代斉唱の強制」の是非らしい。君が代は、ナルシスティックな愛国主義、非国民を作成するための試験紙になっているようです。

 60年前に国を滅ぼしたものは「ナルシスティックな愛国主義」に非常に近いものだったように思えますが、教育委員会に聞いて見よう。

門の外でも建造物侵入?

参考  http://www2u.biglobe.ne.jp/~hyakuman/

http://www.asahi.com/national/update/0305/TKY200503040374.html

都立高敷地内でビラ配布、2人逮捕 建造物侵入容疑 – asahi.com : 社会

東京都町田市の都立高校の敷地内で卒業式の前に、「日の丸・君が代」に反対するビラを配ったとして、警視庁は4日、建造物侵入の疑いで、60歳前後の男2人を現行犯逮捕した。いずれも黙秘しているという。

 町田署の調べでは、2人は4日午前8時45分ごろ、ビラを配るため、同校の敷地内に侵入した疑い。2人は学校の正門前だが、敷地内にあるバス停留所付近で生徒や父母に配っていたという。教員が注意したが立ち去らなかったため、同署に通報。退去を求めた署員にも従わなかったという。

 都立高校の今年の卒業式をめぐっては、日の丸・君が代に反対するビラ配りが校門周辺で行われ、校長が警察に通報する例が相次いでおり、都教委は「すべては把握していないが、4、5校から報告があった」としている。 (03/05 01:32)

次世代メディア「やぐら」

 京都大学の一部が不法占拠されているらしい。

http://diary5.cgiboy.com/0/jagr/index.cgi?y=2005&m=2#9 2005,2,1

京大の百万遍の石垣に、やぐらが立っているのだ。

(略)

うん。確かにダサいのは否定できない。いまどきヤグラなんて・・・・と思う人もいるだろう。「次世代メディアヤグラ」とか書いた垂れ幕も、正直かなり「馬鹿やん」と思ってしまう。けども、それでも、ああいった空間を作り出すことに意義があるのだ。

 次世代メディア「やぐら」、は笑ってしまった。わたしたちもじつは京大の一部を不法占拠~開放していた*1ことがあった気がする!(参考:http://members.at.infoseek.co.jp/noharra/a367.html)

 とにかく国民の大学ですから市民に開放されるべきです。どのような回路とヴィジョンが有効かは問われます。当局と言われるものが、開放への問いに自らをさらしているのかが最大の問題。

 もうなくなっているのかな?

*1:教養部A367教室

「やぐら」運営中

かげm 『ゲストブック欄のかきこみありがとうございました。金時鐘のメモは読みにくいと思いますが(文脈がないと読めない)、そんななか見ていただいてありがとうございます。

「やぐら」ですが、現在も石垣★Cafeとして24時間運営されており、異様な雰囲気をかもしだしています。ちなみに「次世代メディア」とぼくは書いていましたが、実際は「新世代メディア」と書いています。そこはぼくの間違いです。カフェのHPもできているので、ぜひ見てください。』(2005/03/09 09:31)

民主化のたたかい

3/2コメント欄より。

id:tak2001jp 『初めまして。トラックバックどうも。

光州事件のことでしょうか?確かに良く知りません。何れにせよ、現在の韓国の様子に対する私の懸念表明しているだけなので、寧ろこれが取り越し苦労であればよい、いや取り越し苦労で終わって欲しいと思っているのです。』

突然の攻撃的な引用TB失礼しました。

 韓国の一部の民衆が民主化の為に血を流して戦ったこと、についてですが、私も詳しわけではありません。ただ、1980年の光州事件から87年の6月抗争による 六・二九民主化宣言まで、あるいはそれ以降も多くの人々が民主化のために戦った歴史が韓国にはあります。日本では自ら民主化のために血を流し民主主義を勝ち取った歴史はない。*1(一昨年の盧武鉉政権はそうした流れの勝利の確認とも言えます。)

「言論の自由が無い国で、民主主義が正しく育つとは思えない。民主主義が機能しなければ中国のような中央集権的な全体主義国家に成るのかも知れない。」という引用文自体はまちがっていません。ただ民主主義とは、(どんな社会にもある)不合理を正していく非力な民衆の戦いにおいてこそある、ものではないでしょうか。日本において民主化への努力は現在必要ではないのでしょうか。

*1:日本でも多くの人たちの努力があったことは確かですが