NHK・ETV特集から消された戦場の証言

NHK番組改ざんに抗議する!

政治圧力によって消された 

元兵士による戦場の証言

は下記で読めます。

http://www.ne.jp/asahi/tyuukiren/web-site/syougen/nhk_special.htm

一部引用する。

元陸軍伍長・金子安次さんの証言*1

――こうした証言をするには勇気が必要ですね。

 撫順でもこの強姦の問題は深く告白をしたわけではなかったんです。というのは、強姦というのは表面に出にくい問題で、管理所側は証拠がない問題は追及をしませんでしたから、強姦の問題は黙って済まそうと思えば済ますことができたからなんです。もちろん、その時には人間としての良心が芽生え始めていましたから、ある程度は告白したんですけれども、それはただ「強姦をした」という内容で、具体的なことは私は書きませんでした。…強姦というのは、これはちょっともう…。本当に残酷な問題なんですよ。

――戦場では強姦は頻繁に行われていたのですか。

 作戦中はね、それはもう毎日のようにやっていました。私もそうです。当時、中国の女性は纏足をしていて逃げられず、家にいることが多かったので…。

――こうした証言をするようになったきっかけはなんですか。

「慰安婦」だった人が名乗りをあげて、この問題が出てきたとき、これは言わなければいかんかなと思い始めたんです。その後、「慰安婦」問題で、戦争の実態を何にも知らない人間がこの問題でもウソを言い出してきて、これは言わなければいけないと、そう思ったんです。戦友会の連中は言わないでしょう、黙りこくっちゃって。年もとって体面もあるしね。

 しかし、事実は事実として伝えなければならない。そしてそれは戦争を行った我々にしかできないこと、我々の責任なんです。生きている限り、ありのままの事実を語りつづけていきます。

追記:上記に引用した部分ではないが下記にあるのは、「最後の3分にカットされた部分」に当たるようです。

http://www.ne.jp/asahi/tyuukiren/web-site/syougen/nhk_special.htm

長井:

まず最初に最後の三分でカットされたのは中国人の被害者の方の紹介と証言部分、もうひとつは東チモールの元慰安婦の方の紹介と証言部分、あと加害兵士、元日本兵士の証言部分その三点が全く抜け落ちました。

http://d.hatena.ne.jp/swan_slab/20050115#p1 + 駝  鳥 + から孫引き

*1:正確には証言後のインタビューより

法が最小限の正義であることをやめたとき

2/5

# mojimoji 『過分に褒めていただいてありがとう。乗せられるとのめりこむ人なので、どんんどん焚きつけてください(笑)/今述べていることは「法が最小限の正義であることをやめたときには、法を尊重せよというクレイム自体が無効」という、女性国際戦犯法廷の中身の検討抜きにできる議論をしています。なので、当初の主旨とはだいぶ違っている気はするのですが、まぁ、「アイロニカルなサポート」ということになるんでしょうか。/女性国際戦犯法廷の中身については、天皇有罪を言おうとする動機は理解できるのですが、それを法解釈として正統なものとできているかは、ちと悩んでいます。できてなくても擁護しますが、それはそれとして、確認したいところではあります。/ただ、日本政府の賠償責任についてはせいぜい時効の問題くらいしかないのですから、「死者を訴えた」ことを理由にこの民衆法廷を全否定するのはまったくうなづけないかなぁ、と考えてます。』

「法が最小限の正義であることをやめたときには、法を尊重せよというクレイム自体が無効」の議論、難しいですね。というか私にとっては、たぶん「法の外に正義がある」のは当たり前のことであり、それを頭から否定する論を立てられても絶句するかキレるかしかないのに、ちゃんと論理で丁寧に返しておられるので感心してしまいます。で論理を追おうとするとそれはそれで難しい・・・

「全記録1」については、証言のところ、なかなか興味深く読むことができました。残酷な場面もあるがそうではない場面もある。(不謹慎ですね)

日本国家がやったことと思うともっと反省の痛みを持たないといけないのでしょうが・・・

とにかく無視しているより、読んだり見たりする方が良いと思う。

「何の問題もない」といえる人がどれだけいたのか?

# botaro 『

(略)

まず冒頭の「慰安婦制度は犯罪であった」というのがよくわからんです。それそのものは別に違法な制度ではなかったでしょう。正当な対価が支払われ、納得の上で応じたのなら何の問題もないはず。問われてるのは、軍による強制連行等の事実であるはずです。

私は「素顔の慰安婦たちの本音に近づくことが善であるという立場に」必ずしも立っていません。mojimoji氏の論述より、学究的に意味のあることである、という認識は持ちました。学究の徒でないのならば、「救済にかなうならば」という条件が付きます。「そっとしておいてほしい」という人にあえて近づくのは、むしろ悪である、と考えます。

お察しの通り、私は一次資料にはあたっていません。ですが、聞きたくないわけではありません。どっちかといえば聞きたいです(一番の関心事ではないことは確かですが)。1/25と2/3の引用部分は読ませていただきました。』

「まず冒頭の「慰安婦制度は犯罪であった」というのがよくわからんです。それそのものは別に違法な制度ではなかったでしょう。正当な対価が支払われ、納得の上で応じたのなら何の問題もないはず。」

「国際法廷」に提出された数十名のケースでは、契約解除の自由がなく、逃亡すれば死の危険すらあり、また「労働」の内容も内地の娼家に比べても一日数十人の相手をするのなど、実質的に人間の尊厳と自由を奪われた奴隷状態だったと思われます。

納得の上で応じた形がかりにあったとしても契約の一方が銃を持った占領者であった場合、自由意志による契約というには瑕疵があると言える余地は充分あると思いますが。

「正当な対価が支払われ、納得の上で応じたのなら」そういうことがあったとしても、対価といっても実際には払われなかったり軍票で払われたりで家に現金を持った帰れた人などいるのかしら。

「「そっとしておいてほしい」という人にあえて近づくのは、むしろ悪である、と考えます。」彼女たちが「そっとしておいてほしい」と思っただろうとなぜ思うのですか。彼女たちが日本に来たのは自らの意志ではなかった、と推測しているのでしょうか。であればその根拠は?

その発言は「素顔の慰安婦たちの本音に近づくことが善であるという立場に」立っているわけではないのですか?

(2/13 18.49追加)

大東亜戦争は日本人の悲劇ではなかった?

id:noharra:20050226#p2 の続き。

 テニヤン島のバンザイクリフの悲劇について、書こうと思ってグーグルしたが歴史的に詳細を記した頁は(いまは)見つからなかった。

 要するに私が言いたいことは、「生きて虜囚の辱めを受けず」という命令は兵士だけでなく民間人にも適用され、テニヤン島に住んでいた2万人以上の民間人のうち1万人弱は死に至ったということ。この悲劇をどう捉えるか?現在わたしたちはあの戦争が国民にとって悲劇だった事自体を忘却しようとしている。(文部省の必死の努力の成果?) 

侵略=(にほんが他の多くの多くのアジア人たちを殺し苦しめたこと)を強調するのは大事だが、多くの日本人自体が被害者だったことも忘れてはならない。誰が多くの日本人を死に追いやったのか?「生きて虜囚の辱めを受けずという命令」がその責を負うべきことは間違いない。そしてヒロヒトにその責を負わせたくなければ「誰が」を特定し糾弾し続けなければならない。なぜそれが分からないのだろう?!

  日本に原爆を投下した B-29 が発進した平坦な島、テニアンの北部の滑走路は、今では使用されずにジャングルの中の遺跡化しています。

  サイパン島ではかつて彩帆神社のあった、島の中心ガラパンの町も、戦後はチャランカノアにとって代わり、バンザイ. クリフ(サイパン攻防戦の末期に米兵に追いつめられた在住日本人達が、 米軍の投降勧告を拒否して次々と島の北端にある崖から投身自殺した地点) では、日本の若い観光客の男女が死者を悼むことも知らず、単なる観光スポットとして、嬉々として記念写 真を取り合っています。これでは非業の死を遂げた多くの方々の霊も浮かばれません。

  自分の国が歩んで来た過去の歴史を知らず、また知ろうともしない、精神的無国籍の若者が多すぎると私は思います。

大橋よしひとさん<投稿日/2000.10.31>

http://www.dd.iij4u.or.jp/~pagan/MINNA/minna.htm みんなの声

在留邦人約2万人のうち1万人弱が戦没したと推定される。

 モリソン戦史による日本側捕虜数は1790名 うち軍人921名、抑留民間人は14560名にのぼった。

http://yokohama.cool.ne.jp/esearch/sensi1/sensi-tyubu22.html 戦史 中部太平洋陸軍作戦2 サイパン島作戦

レイプしましたで検索した結果

「レイプしました」で跳んで来られた方があったので知りました。

「世界には悲惨がいくらでもあるものですね~~」と無責任に驚く。

レイプマニアではないです、わたしは。といくら言い訳しようと、その振る舞いはレイプマニアだ、と言われればそれを否定することはできない?

いや、そんなことはない。

以下のリンクはみな真面目な、レイプを糾弾するという立場で書かれたものです。(よく読んで確認することはまだしていません。)

レイプしましたで検索した結果  ページ:250件

ページとの一致 (250件中1~20件目)~より

http://search.yahoo.co.jp/bin/query?p=%a5%ec%a5%a4%a5%d7%a4%b7%a4%de%a4%b7%a4%bf&fr=top%2c+top&&b=21&h=p&pnum=2

S.O.S.トーチャー

■国連文書をはじめ、国際人権に関する最新の文書、ニュースを紹介。 英語サイトと … に押し倒し、彼女の衣服を破り、殴りながら彼女をレイプしました。 兵士が自分のペニスを口に入れるよう … そして兵士は2度彼女をレイプしました。 彼女は逃げようとし、兵士が追いつきました。 …

http://blhrri.org/kokusai/sos/sos_3287.htm – 21k – キャッシュ  [blhrri.orgから検索]

S.O.S.トーチャー バングラディシュ:2名の女性がレイプされ、財産を略奪されました。

■国連文書をはじめ、国際人権に関する最新の文書、ニュースを紹介。 英語 … 侵入し、彼女と姪のポピー・ラニ・ダスさんをレイプしました。 二人とも少数派のヒンドゥー教徒です … 二人の女性を戸外に連れ出し、何度もレイプしました。 ニル・ラニ・ダスさんはレイプされて …

http://blhrri.org/kokusai/sos/sos_3561.html – 21k – キャッシュ  [blhrri.orgから検索]

彎曲していく日常

彎曲していく日常 1100-12-01 従軍「慰安婦」の証言 ■ トマサ・サリノグ、日本 … 彼らはかわるがわる私をレイプしました。 いったいどうしてこんなふうにレイプされるのに耐えられる … 戻ってくると、私をレイプし、彼の友達も私をレイプしました。 一九四四年から四五年 …

http://d.hatena.ne.jp/noharra/110012 – 23k – 2005年2月17日 – キャッシュ  [d.hatena.ne.jpから検索]

ネソマニア -セブ島生活- – ネソマニア 第168病棟-フィリピンパブが消滅する日 Part-7

海外長期滞在、セブ、セブ島、マクタン、マクタン島、フィリピン、 … の目の前で、親戚の人たちを殺し、母や姉妹をレイプしました。. 私は反乱軍に参加すれば安全だと … 私を捕まえ、むちで打ち、長い間、毎晩私をレイプしました。. 子供が生まれたのは、まだ14 …

http://bridge-cities.com/modules/xfsection/article.php?articleid=9 – 49k – 2005年1月12日 – キャッシュ  [bridge-cities.comから検索]

http://216.71.84.120/j/p/tpj-j20041019-50.html

http://tokyo.usembassy.gov/j/p/tpj-j20041019-50.html

オックスファム・ジャパン – カンボジア

オックスファム・ジャパンってなに?歴史や活動内容をくわしく紹介して … この斡旋業者は彼女を宿に連れて行き、レイプしました。. 彼女は逃げようとしましたが、斡旋業者は彼女を縛り、ひどく殴ったのです。 …

http://home.oxfam.jp/what_we_do/projects/project_b.htm – 6k – 2005年2月5日 – キャッシュ  [home.oxfam.jpから検索]

[fem-alerts 91] 緊急行動:グアテマラ元軍人の性暴力と脅迫

Subject: [fem-alerts 91] 緊急行動:グアテマラ元軍人の性暴力と脅迫 From: “坂井 … 7日と12日の両日、こ の男が両親の留守中に家に押し入ってAna Mariaさんをレイプしました。 男は Ana Mariaさんに、抵抗したら彼女も家族も殺すと言い、また通報したら …

http://www.jca.apc.org/fem/news/alerts/91.html – 5k – キャッシュ  [www.jca.apc.orgから検索]

kuensel

国会は、難民の共同の立証について議論. (クエンセル 紙 2002年7月5日号掲載) 仮の翻訳です あまり正確では … それらは私たちの家から略奪し、私たちの女たちをレイプしました。. 我が国への彼らが帰還するという考えは、人々を激怒させました。 …

http://www.ne.jp/asahi/jun/icons/bhutan/kuensel.html – 5k – キャッシュ  [www.ne.jpから検索]

12月18日 レジスタンス・レポート

2004年12月18日 土曜日 Saturday, 18 December 2004. ★バグダッド Baghdad. ●レジスタンスがアブグレイブ捕虜収容所を攻撃. … 彼らはある日、私を9回以上レイプしました。. あなたは理解できますか? あなたの姉妹がレイプされたと想像してください。 …

http://www.geocities.jp/uruknewsjapan/resistance_report_20041218.html – 11k – 2005年2月8日 – キャッシュ  [www.geocities.jpから検索]

アフガン北部、パシュトゥン人への暴力の証言

HRW(Human Right Watch) 2002年3月6日 アフガニスタン北部、パシュトゥン人への暴力の証言 Anti-Pashtun Violence in … 指揮官が2回、もう一人の兵士が1回彼女をレイプしました。 そして次に中にいた二人と外から入ってきた3人が私に襲いました。 …

http://www.jca.apc.org/afghan-women/Special/HRW020306.html – 15k – キャッシュ  [www.jca.apc.orgから検索]

国境なき医師団日本 スペシャルリポート 特集/性的暴力

特集/スペシャルリポート 特集/性的暴力 もう十分だ戦争の道具としての性的暴力 「一昨日 … そして私をレイプしました。 行為のあとに私が服を着終わると、兵士は私から50リベリア・ドル奪いました。 … そして私をレイプしました。 行為のあとに私が服を着終わると、兵士は私から50 …

http://www.msf.or.jp/special/sexual_violence.php – 25k – 2005年2月24日 – キャッシュ  [www.msf.or.jpから検索]

崇敬・国家・ネイション

spanglemaker 『誰が教育の現場で「日の丸・君が代を崇敬せよ」なんて言ってるんですか?

それから日の丸・君が代はネイション(このコメントの流れからいうと「国」)の象徴です。』(2005/03/31 19:03)

index_home 『式典で国旗を掲げ(校旗は同じ位置に掲げない)、壇上にあがる者はそれに頭を下げて礼をし、国家を歌うときには全員起立し、声を出して歌おうとすることをすすめるのは日の丸君が代に何をするためですか?』(2005/03/31 20:39)

index_home 『それから日本語の「国」という言葉にあたる英単語はnationのみではありません。』(2005/03/31 20:42)

N・B 『>反政府主義者のほとんどは、「国」を愛する故に「国家」に反逆する人々であり、私の認識では、熱心な愛国者となるのですが……。

 歴史的にはみもふたもなくそうなのではないでしょうか。これはバートランド・ラッセルの「ロシア共産主義」に載っている話ですが、ラッセルはレーニンとトロッキーの二人に会って、トロッキーの方がロシアという国に対する傾倒があり、レーニンはむしろ「国際主義的」だったと感想を述べています。現代の発展途上国ではいっそうそうでしょう、例えばマンデラもサハロフもある種同じですね。

>誰が教育の現場で「日の丸・君が代を崇敬せよ」なんて言ってるんですか

 やはりこれは「治安維持法で処刑されたものはいない」という主張に似たミスリーディングです。それにステイトの機能を利用してネーションのへの合一化を図るのは spanglemaker さんの立場からはむしろ忌避すべきことではないでしょうか?ネイションとステイトの分離を強調するがゆえに両者の癒着を警戒しなければならないのが spanglemakerさんの立場だと思うのですが。

>ただ、普遍性とアメリカという特定の国家が用意二度生津氏されてしまう背景としては

 すいません変換間違いがそのままでした。「特定の国家と用意に同一化されてしまう」が正確です、すいません。』(2005/04/01 12:39)

noharra 『「日の丸・君が代はネイションの象徴である」なら何故、「他国の国旗を尊敬することを知らないものは」みたいな理屈の方をむしろ公式には採用しているのですか?』(2005/04/01 20:55)

spanglemaker 『誰も教育の現場で「日の丸・君が代を崇敬せよ」なんて言ってないんですね。ありがとうございます。

>>「日の丸・君が代はネイションの象徴である」なら何故、「他国の国旗を尊敬することを知らないものは」みたいな理屈の方をむしろ公式には採用しているのですか?

自国を尊重することと他国を尊重することは両立できると思いますが。自分の家族を大事にする人が他人の家族をけなしたりしないのと同じです。』(2005/04/02 08:48)

(野原)

「他国の国旗を尊敬することを知らないものは」みたいな理屈、というのは単なるメンバーシップにもとずく儀礼的敬意を要請しているということでしょう。ネーションとは区別される意味でのステートへの敬意ですね。ネーションと言うのなら、私(あなた)のうちにも生きている「兎逐いしかの山」の記憶を呼び覚ませと言うだけですむはずです。

spanglemakerさんの意見とは食い違うと思います。

君が代=国家への盲従

 ひとはいつのまにか自分という物を持っているわけで、自己と他者を分別し、他とされたものに対してはあまり関わらず自動的に生きている。通勤経路の傍らで人がうずくまっていても、そのまま通り過ぎる。生きるということはそう言うことでありそれは悪ではない。だがそのときうずくまった人が苦しそうなうめき声をあげたらどうだ。ひとは声に反応し振り返るべきだ。振り返っても何も出来ないかもしれない、云々といった(立派な/立派でない)理屈をとっさに自分のうちで作り出し振り返らないこと、それは悪だ。

 したがって、入学式で国歌斉唱と言われて着席するかどうかですが、着席しないことは悪ではない。しかし、「着席しないことは悪でない」、と言いつのったり「それが善だ」と主張することは悪である。

というか自分の疑問「なぜ日の丸君が代が嫌いなのか」には誰も答えてもらえなかった…。(風見敬吾)

1.日の丸君が代を推進している勢力(文部省の役人など)には正当性がない。

2.「自然、当然」としての愛国心は、国家への盲従に帰結する。

3.コメントスクラムとかする人々は誰からも強制されずに、国家への盲従への傾向性を示している。

4.日の丸君が代強制に反対する人は、日本人は放っておけば国家への盲従への傾向性を持っていると判断している(そうだったのかもしれない)。それはこの間の“対話の否定としてのコメントスクラム”などの経過により明らかになった。

「第二条 1  国歌は、君が代とする。」

 国家はつねに国民統合を意志し努力する。それは悪いことではない。

われらは、個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する人間の育成を期するとともに、普遍的にしてしかも個性ゆたかな文化の創造をめざす教育(教育基本法)

 教育基本法の理念を高唱する既成左翼に手放しで同調していいのか、疑問もある。

「個人の尊厳を重んじ」の個人とは、ニュートラルな個人を欲望し消費し労働する個人へむりやり強制するベクトルをはらんでいるのではないか。“神のご加護”みたいな語り得ない祈りがなければ、例えば出産の減少はくい止められないのではないか?

 難しい問題だし、こう言うと左翼からは反発を受けるでしょうが野原はそう思わないことはないのです。

 「“神のご加護”みたいな語り得ない祈り」への傾向性はわたしのうちで大切に育てていきたい。だがそれに代わる物としての、「自然、当然としての愛国心」は絶対的に嫌だ。というのが私の意見です。

靖国問題

 小泉首相は靖国に平和を祈りに行くそうだが、冗談ぽい。靖国参拝のおかげで日本は永遠に米国の属国だというのに。イラク占領への加担が大東亜の大義に反さないとでも言うつもりか。

先日(5/15)の朝日新聞に、高橋哲哉『靖国問題』ちくま新書の書評が出ていた、野口武彦氏による。

 野口による論旨要約(の要約)

1)<国民感情>「戦死の悲哀を幸福感に転じていく装置」がヤスクニ。

2)<歴史認識>「A級戦犯合祀をめぐって、アジアの戦争で莫大な被害者を発生させた植民地主義との関係を直視すべし」

3)<宗教>神社非宗教論は間違いだ。

4)<伝統文化>靖国信仰を「死者との共生感」に還元するのはまやかしだ。靖国は死者を選別する装置だ。*1

5)<新追悼施設案>

どんな追悼施設も政治に反戦平和の意志がない限り、いずれ「第二の靖国」に転化するだろう、という予言。

野口は“(国民の間に多様な思いがあるが)それが感情の問題ならどれもが心情としてはもっとも、”みたいな感想をもらす。

明治2年設立以来の靖国の歴史。・・・「神聖な境内に戦場の死者の霊魂が迎えとられて永遠に眠る。この安息感は純粋無垢な宗教感情でなくて何であろうか。ゆえに首相の靖国参拝は政教分離を定めた憲法第20条に違反する」と高橋は言っている(そうだ)。

これに対して野口の立脚点は違う。(野口も靖国参拝には否定的みたいだが)

「招魂社の夜店・見世物は昔の東京名物で、例祭の日、境内にむらがる群衆には怪しげで猥雑な活気が溢れ、アセチレン燈の臭気がせつなく郷愁をかきたてていた。《靖国感情》はこのドロドロした底層から、死者と生者が同一空間で行き交う精霊信仰の水を吸い上げている。この泉に政治が手を突っ込むのは不純だ。民衆みずからがそう感じることが大切なのではないか。」

「宗教」というのは明治期に西欧から入ってきたカテゴリーにすぎない。それに対して憲法20条は、戦前戦中の国家神道強制に対する直接の反動を強い動機として成立したものである。にもかかわらずその歴史性は20条の文言には書き込まれず、「信教の自由」「宗教」について抽象的に規定されているだけだ。「国民が国家神道強制の被害者であった」という事実はなかった、または記憶から抹消されている。

<死者と生者が同一空間で行き交う精霊信仰>がわたしたちにリアルなものなのであれば。平将門に習合した北一輝を祭り上げることが早急に必要なのかもしれない。

・・・

*1:死者が神になるのなら、東条を入れて、北一輝を入れないのは何故だ。野原

(6/18追加)

# poppo-x 『こんにちは。一方で、裕仁氏と東条英機の間の個人的確執が、東条合祀後靖国へ参拝しない一因との分析もあります。

http://blog.goo.ne.jp/asaikuniomi_graffiti/e/3fede30ef997afc56ba99b7e088382e0

私の視点 靖国問題ー昭和天皇と東条の確執

Weblog / 2005-06-07 11:31:53』 (2005/06/18 06:54)

(野原)

浅井さんの貴重な文章の紹介ありがとうございました。

印象的なので一部をもう一度引いてみます。

敗戦直後から毎年ではないものの数年置きに靖国神社を参拝(正式には「御親拝」というそうな)していた昭和天皇が、A級戦犯合祀が行なわれる1978年の3年前に参拝して以来、靖国に踏み入れていないのだ。

 そこから色々調べてみると、靖国への合祀には天皇への「上奏(天皇への事情説明)」が必要なのに、靖国側はその手順を取っておらず、合祀を巡って天皇と靖国の間に確執があった事が浮かび上がってきた。

http://blog.goo.ne.jp/asaikuniomi_graffiti/e/3fede30ef997afc56ba99b7e088382e0(浅井久仁臣)

そして、14人のA級戦犯が秘密裡に合祀された。

(同上)

この「秘密裡に」は、左翼や左翼的世論に対する秘密というだけでなく、天皇や権力中央の一部に対しても絶対秘密だった、と。ある種のクーデターといえるほどのものですね。陰謀説を採っている野原としては、これを押し進めた分子の中に、米国や北朝鮮の工作員が居たのでは?という疑惑を捨てきれないぞ(笑い)。