今日やった、スピノザのエチカ レジュメ。
エチカ 上野修「スピノザの世界」p72以降 を主に参照する。
第一部 神あるいは自然
エチカは定義が8つ、公理が7つ、その後まず定理が11個 並んでいる。
序文も方法論も定義規則もない!(著者名すら) 国分功一郎 p297
何から始めるか? 何から始めるにしてもその言葉をさらに説明する必要がある。無限遡行が避けられない。そうした問題にとことん悩んだスピノザは、何もなしに書き始めた。
定義三 実体とは、それ自身のうちに在りかつそれ自身によって考えられるもの、言いかえればその概念を形成するものに他のものの概念を必要としないもの、と解する。
四 属性とは、知性が実体についてその本質を構成していると知覚するもの、と解する。
五 様態とは、実体の変状、すなわち他のもののうちに在りかつ他のものによって考えられるもの、と解する。
一 自己原因
二 有限 何か他のものによって限界つけられる
六 神 無限の本質を表現する属性からなる実体
七 自由
八 永遠性 時間と関係なく真理 ならそれは永遠
定義3 実体= それ自身において存在する、それ自身によって考えられる 81
リンゴ
定義5 様態= 実体の変状(変様)、他のものの内にあり、他のものによって考えられるもの
「公理一 すべて在るものはそれ自身のうちに在るか、それとも他のもののうちに在るかである。二 他のものによって考えられないものはそれ自身によって考えられなければならぬ。」により、ものは、実体か、様態かのどちらかだ。 82
リンゴのいろつや
定義4 属性= 知性が実体についてその本質を構成していると知覚するもの
リンゴ性 (知性、愛 がスコラ哲学では神の属性だったが、スピノザの場合、思惟と延長)
そういうものだとわかる表示 おのおのが神の永遠無限の本質を表現している p90
名目上の定義 (私は・・・と解する→読者はその前提を飲み込むしかない)
公理
三 原因がなければ結果はない
六 真の観念はその対象(観念されたもの)と一致しなければならぬ。 真理の定義ではない
定義を提示したならそれを有意味にするルールが自動的に要請されるそのルールが公理 国分303
定理一六 神の本性の必然性から無限に多くのものが無限に多くの仕方で生じなければならぬ。:それまではどうするのか?
すべての基礎であるはずの神の起源・原理・基礎を語ろうとすることは、無限遡行のアポリアに向き合うことだ。304
実体/属性/本質 三つ組 ドゥルーズ 316
実体は 属性によって自らの本質を表現する 316
実体:表現する側 属性:表現 本質:表現される側
属性は実体の本質を表現している/構成している 320
「神」 定義六 神は、おのおのが永遠・無限の本質を表現する無限に多くの属性から成っている実体、だ 怪人二十面相 91
ある実体 他のものからは生み出されえない
実体Aは他の物から生み出されることはない 自己原因 →存在する
神の存在論的証明
・・もし実体があるとすればそれは必然的に存在するとしか考えられない
・・だから必然的にそれは存在する 93
何かはある 何かを 神とするとすべては腑に落ちる 95
1 定理一四 神のほかにはいかなる実体も存しえずまた考えられえない。
1 定理一五 すべて在るものは神のうちに在る、そして神なしには何物も在りえずまた考えられえない。
1 定理一六 神の本性の必然性から無限に多くのものが無限に多くの仕方で(言いかえれば無限の知性によって把握されうるすべてのものが)生じなければならぬ。
個物は神の属性の変状、あるいは神の属性が一帯の仕方で表現される様態、だ 97
猫、台風、戦争、あなた、 すべて神が 属性ごとに 変状したもの( 様態)だ 97
神は製作者ではない。神の本性には知性も意志も属さない 99
自由:自己の本性の必然性のみによって存在し・自己自身のみによって行動に決定されるもの定義七
1定理一八 神はあらゆるものの内在的原因であって超越的原因ではない。 汎神論
現実のすべては必然的にこのようであり、別のふうではありえなかった 定理33
必然主義 103
isbn:4-06-149783-9