おそらく現在も

我々アメリカはアパッチ戦闘ヘリとF16戦闘機、そして様々なミサイルを使って家々や女性、子ども、学校、病院を破壊している。それにもかかわらず、自分たちの家や家族、文化を破壊から守ろうと我々を止めるために立ち上がる人々のことを「テロリスト」と呼ぶ。ここでもまた、我らが米軍や米国政府の者たちは言語を逆さまにしている。

(「逆さまのファルージャ」サム・ハモッド Information Claring House原文) 益岡賢氏のページより  http://www.jca.apc.org/~kmasuoka/  

永続する大学祭

松下昇において、“大学祭の永続化”という発想はすでに1969年にあった。*1

 我々はその事を理想的な形だと決して思っているわけではありません。むしろ、自分でマンガ的な行為だなと思い、笑いながらやっているのです。闘争には笑いが不可欠な要素だろうと思うし、最もよく笑った者が大学闘争の勝利者ではないかと、此頃、思うのです。決して、深刻な、不気嫌な顔をしてやるものではなくて、いわば大学祭を永続化しうる力量だけが闘争を支えていくのだと思います。

*1:「私の自主講座運動」 表現集p27 より

イラク人への米英兵による虐待(訂正後)(5/2 19時43分)

(朝日新聞 5月1日 01:41)からの記事を貼れば、

http://www.asahi.com/international/update/0501/002.html

バグダッドの米拘置施設でイラク人虐待、写真放映で波紋

カイロの街頭で1日、米兵に虐待を受けるイラク人容疑者の写真が1面に掲載された地元紙を読むエジプトの人たち。アラビア語で「スキャンダル」との見出しが掲げられた=AP

 イラクの米軍兵士がバグダッド郊外の監獄に拘置しているイラク人を虐待する写真がテレビで報道され、大きな波紋を広げている。米軍は今年に入って虐待問題で米兵6人の起訴を発表したが、4月28日に米CBSテレビが証拠写真を放映。同じ写真が30日、英国BBCやアラビア語衛星テレビのアルジャジーラ、アルアラビアでも流れた。アラブ連盟は同日、「人権侵害の野蛮な行為」と非難した。

 放映された写真は数種類。数人のイラク人男性が裸で重なり合って性的なポーズを取らされているものや、イラク人男性が手に針金を結ばれて箱の上に直立不動で立たされ、箱から落ちたら針金に電流が走ると脅されているものなどがある。

 駐留米軍のキミット准将は30日の記者会見で、「(虐待に)我々は失望しているが、かかわっているのはごく少数で20人以下の兵士に過ぎない」と語り、犯罪捜査に加えて行政的な調査も行い、再発防止策をとることを明らかにした。AFP通信によると、ブッシュ米大統領は「強い嫌悪感」を持ったと述べたという。

 AFP通信によると、カイロに本部を置くアラブ連盟の広報担当は「人権を侵害し占領下で守られるべき国際法に違反するイラクでの虐待と侮辱行為を強く非難する」として、虐待にかかわった人間全員の処罰を求めた。

(05/01 01:41)

画像はここにもある。

米 CNN 

http://www.cnn.com/2004/WORLD/meast/04/30/iraq.photos/index.html

Daly Millor

http://www.mirror.co.uk/news/allnews/tm_objectid=14199634%26method=full%26siteid=50143%26headline=shame%2dof%2dabuse%2dby%2dbrit%2dtroops-name_page.html

バクダット郊外アブグレイブ監獄での虐待について、JNNニュースでも見られるそうです。と書いたが表示できないです。すみません。

http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn/20040501/20040501-00000032-jnn-int.html

誤情報の流布(5/2 20時7分追加)

誤情報の流布に加担してしまった。反省しおわびします。

(1)あるMLで、5/1 20時40分に流れたもの。

イラクでの米軍による虐待・性虐待の画像が公開されています。かなり酷いものです。

http://www.albasrah.net/images/iraqi-pow/iraqi-pow

(2)上記を5/2朝8時頃このダイアリーに貼る。野原はその後外出。

(3)同じMLで、どすのメッキーさんからの下記の指摘有り。(9時25分)

「 虐待は事実ですが、映像は、誤情報が流布されているようです。 上記は、最近のイラク情勢とは関係のない、レイプ画像は軍服を着て撮ったポルノサイトの写真で、軍服がイラク駐留米軍のものではない、日付がおかしいとの指摘がされているようです。」

(4)野原帰宅後上記メールを読み、日記の記事に

「誤り情報が混じっているとの指摘あり。」という文言を追加。19時ごろ。

(5)「イラク人への米英兵による虐待(訂正後)(5/2 19時43分)」

に差し替える。

他に、下記掲示板も参考にした。

http://awn.ath.cx/cgi/bbs2/light.cgi

(6)「訂正前」の野原発言の結論は下記。

“「すべての戦争に反対する」というスローガンはあまり好きじゃあなかったが、わざわざイラクへ行って確認したらこういうものだった、ということで帰ってきたらよかろう。”

この文章を訂正するとすれば、

“「すべての戦争に反対する」というスローガンはあまり好きじゃあなかったが、イラク戦争に続く占領については少なくとも現在イラク人の為のものにはなっていないようだ。日本の自衛隊はわざわざイラクへ行っているのだから、ファルージャにおける市民への攻撃の無法性や監獄での虐待の真相を早急に確認してほしい。それらが実際「イラク人のため」という目的によって合理化できるものかどうか?できないなら直ちに帰ってきたらよかろう。”

安田、渡辺インタビュー

いまさらですが、安田、渡辺両氏のインタビュービデオをみた。何げなく見始めたら実は約1時間もある長いもの。見応えがあった。二人が自然体で、あったこと感じたことをしゃべっていて良かった。渡辺氏は「反日で何が悪い!」と発言。わたしのごとき“あいまいな反日派”にとっては励まされる発言だった。

○安田純平さんと渡辺修孝さんの27日の外国特派員協会の会見の映像(ノーカット版)

http://www.videonews.com/asx/fccj/042704_detainee_300.asx

善意にもとずく運動

http://www.ac-net.org/honor/ という頁が最近出来たようだ。「イラクで人質になった方々の活動に敬意を表し、これらの方々への非難・中傷を直ちに止めるよう訴え」ている。人質5人に対するバッシングには反撃すべきだと私も思う。  でもね・・・ 一応書いておくと、下記のような表現は、私には違和感がある。善意のひとによって善意の人に呼び掛けられている。政治的発言とは「敵/友」の分割線を引き直すことではないのか。いくら善意だけで発そうが「自衛隊撤退要求」は政治的主張である。どんな動機で行こうがいまどきイラクへ行くことに対しては、自らの思いからは一方的と思える政治的な評価をさまざまな陣営から受けてしまうことになるのはしかたのないことだろう。(もちろん今回のように日本中に情報が浴びるように注ぎ込まれる状態は予想外であり彼らにとっては被害以外の何物でもないでしょうが。)善意ではなく、常識と知性に訴えかけていけばそれでよいと思う。

 しかし、5人の方々は戦禍のイラクの悲惨な事態に心を痛め、ジャーナリストとして、また草の根のボランティアとして、イラクの人々に人道支援の手をさしのべようとした若者です。

レジスタンスとは

「レジスタンスというのは、直接相手の軍隊相手に抵抗運動を行う人たちの事を言う。一般市民を人質に取ったり殺したりするのは、どう言い訳をしようとテロリストだ。」

それは違う。レジスタンスとは「占領軍に対する抵抗運動」である。アメリカ軍の存在が不当な占領であると(イラク人によって)みなされれば、それに対する抵抗はレジスタンスになる。現状を「不当な占領」とみなすかどうかが論点だ。レジスタンスの方法として民間人誘拐が行き過ぎかどうか?は別の問題だ。

虐待事件続報

http://www.sankei.co.jp/news/040502/kok057.htm

http://www.sankei.co.jp/news/040502/kok069.htm

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040503-00000079-mai-int

<イラク人虐待>奨励する米軍内部報告書が存在 米誌報道

 【ワシントン和田浩明】バグダッドのアブガリブ刑務所に拘束中のイラク人を米兵が虐待していた問題で、米陸軍情報機関や中央情報局(CIA)の担当者が尋問での情報入手を容易にするため虐待を奨励していたとするイラク駐留米軍による内部報告書の存在が2日、明らかになった。米誌「ニューヨーカー」(電子版)が報じた。「(虐待には)ごく少数の者しか関与していない」とするブッシュ大統領の釈明と大きく矛盾する内容となっており、さらにイラク国民の反発を招くのは必至だ。

 同誌が入手した報告書は53ページ。サンチェス駐留米軍司令官の指示で2月下旬に陸軍少将が内部調査を行ってまとめた。それによると、昨年10月から12月にかけ「数々のサディスティックで露骨かつ野放図な犯罪的虐待」が陸軍憲兵中隊によって行われた。具体的には▽化学薬品や冷水を浴びせたり、椅子で殴打する▽ほうきの柄で性的暴行を行う▽軍犬をけしかけて脅す――など。

 報告書によると、陸軍情報機関の将校やCIAの担当者らが、尋問で情報を聞き出しやすくするため、看守役の憲兵らに「積極的に依頼した」という。

 事件にかかわった女性兵士は陸軍犯罪調査局の事情聴取に対し、軍情報機関などの指示で、拘束者に口を割らせるよう虐待を行ったと宣誓供述した。また別の男性兵士は家族への手紙で、昨年11月にCIA担当者が行った激しい尋問でイラク人が死亡、「遺体は氷詰めにされ、医務兵が運び去った」と書いたという。

 報告書は、事件に関連し軍情報機関幹部2人と、同刑務所で尋問を担当していた民間人1人を処分するよう勧告している。

  ◇     ◇

 【ニューヨーク支局】1日の米紙ニューヨーク・タイムス(電子版)によると、バグダッドのアブガリブ刑務所でイラク人を米兵が虐待していた問題で、軍内部での事件発覚後に刑務所長を解任されたジャニス・カルピンスキ准将は同紙に対し、「私たちは使い捨てだ」と言明。予備役軍人である准将自身や部下の兵士たちに、軍上層部が責任を押し付けようとしているという不満をあらわにした。

 准将は、イラク人に対する虐待行為について何も知らなかったと話して、自身の関与を否定。今年1月に初めて写真を見た時には「嫌悪感を覚えた」と話した。

 虐待が行われたのは20余りある独房のうち「1A」という部屋。准将は、虐待行為に参加した部下の予備役兵士を弁護するつもりはないと繰り返しながらも、この独房は陸軍情報機関の管理下にあり、米中央情報局(CIA)の職員が四六時中出入りしていたと指摘した。 そのうえで、自分たちが責任を取らされようとしているのは、イラクで今も活動している情報機関職員を守るためだと主張。准将の弁護士も、准将はスケープゴート(身代わり)にされたという見方を同紙に示した。

 准将はすでに帰国しており、サウスカロライナ州の自宅で同紙の電話インタビューに応じた。(毎日新聞)

闘争

「詩というものが無数の表現方法をとるように、闘争にも無数の方法があると思いますから、*1」わたしたちは「闘争」という言葉につまずく。わたしは闘争主体に成ることができるのか?闘争主体として生きていくとはどういうことだろうか?闘争主体であることと「まともな就職」は背反する。闘争主体であることはこの社会がその上で成立しているルールに敵対することではないのか?わたしたちは資本主義なしに生きられない。わたしたちは国家無しに生きられない。であれば少なくとも、資本主義を否定する論理、国家を否定する論理を口にすることは思想的に潔い態度とは言えない。まず仙人になってから言うべきだ。このような気分は20年ほど前から社会を覆っている。そしてついに、自民党の柏村武昭・参院議員(広島選挙区)が、4/26日「そんな反政府、反日的分子のために血税を用いることは強烈な違和感、不快感を持たざるを得ない」と、反体制的発言をする人自体を非国民としてバッシングする事態に至っています。闘争主体であることは可能なのか?

 まあ落ち着いて考えてみよう。最後の柏村発言について言うと、これは間違っている。現在「自衛隊撤退」の方が国益にかなう可能性は充分ある。その可能性に対し、「撤退」派を非国民と呼ぶことで日本は戦争から引き返せなくなって悲惨な目にあった。柏村氏は国会議員として日本の歴史に責任を持つ態度から逸脱している。次ぎに、国家や資本主義を否定する言説はどうか。国益を土台にする言説とは土俵が違う。土俵が違うだけのことで、前者が禁じられなければならないということではない。それに、国家や資本主義への否定といっても、わたしたちは「否定」を提起しえたことは一度もない。わたしたちは大学を占拠した。占拠の根拠に「否定」即ち革命があったわけではない。それは錯誤であり、そう信じた者たちの一部は連合赤軍事件で自滅した。占拠は不法、不当なものとされたが、それは情況の推移に応じてそうなっただけのことで最初からそうきまっていたわけではない。学生は大学に存在する。存在することはSEXすることや出産することでもあるが、通常それは授業の場としての大学の範疇からはずれるものとして指弾される。しかし存在することはつねに逸脱であるのだ。わたしたちはロボットではない。したがって忙しく仕事しながらも仕事以外のことをしょっちゅう考えていたりする。そうであることを禁圧することは、とりあえず雇用者の利益になると考えられる。しかしそれを完全に禁圧することなどできないし、そう考えられるだけのことでそうと決まった訳のものでもない。

 つまり、難しく考えなければ「わたしは闘争主体になれるのか?」というのは、「わたしはいつの日かSEXパートナーを獲得できるのか?」というもてない君の嘆きとほとんど同じ物にすぎない。後者の問いだって「わたしは話も上手くないし、収入も少ないし、根性もない」云々と列挙していけば、答えは限りなくゼロに近づく。うーん、ところで「闘争」って何だ?

*1:松下昇「わたしの自主講座運動」より http://d.hatena.ne.jp/noharra/20040222#p2

反歌

反日や昭和は遠くなりにけり         (野原)

あかねさす日は照らせれど ぬばたまの夜渡る月の隠(かく)らく惜しも(柿本人麻呂)

消費文明は煌々と光り輝いているが、一番大事なものは隠れてしまって真っ暗闇だ、という意味だろうか。