儒教??

古田博司氏は「私は儒教が好きである。」と言った上で、次のような言葉を挙げる。「長幼の序」「父子に親あり」「朋友に信あり」「夫婦に別あり」。*1「朋友に信あり」には反対しないが、それ以外はどうも嫌だなと思ってしまう。要するに儒教が大事にするものは、家族、親族、小共同体といったものであるが、わたしはそれらから離脱した単独者でありたいと思っているのだ。

一方欠点として「労働蔑視、職業差別感、身内偏愛、女性蔑視などは儒教が本来的に背負うものであり」が挙げられる。このうち面白いと思うのは「労働蔑視」である。西欧近代は、立岩氏が格闘したように労働(と所有)を価値の源泉とみなしてきた。今日それは金銭、ヴァーチャルマネーとして最後の形態を迎えている。ギャンブル資本主義に明日がないのは自明であり、次の時代を支える思想が要求されているが未だ至らない。それを考えるヒントになるのではないか。

*1:p134『東アジアの思想風景』

脱北支援の野口さん起訴=中国当局、NGOに連絡

 北朝鮮からの脱出者を支援する非政府組織(NGO)「北朝鮮難民救援基金」に6日までに入った連絡によると、同基金メンバーで脱北者支援中に中国公安当局に拘束、逮捕された野口孝行さん(32)が5日に起訴された。起訴先は南寧市の人民法院(裁判所)とみられるという。

 この情報について、外務省邦人保護課は「確認中」としている。 (時事通信)

[4月6日18時1分更新] (ヤフーニュースより)

自衛隊撤退せよ

小泉首相さま

イラクから自衛隊を即時撤退してください。

「ヤシン師を暗殺したイスラエルを激しく非難しないブッシュ大統領」を批判してください。

イラク人の住宅地を空爆するアメリカ軍を非難してください。

自衛隊即時撤退せよ(続き)

バクダッドのリバーベンドさんのブログから少し引用させてもらいます。http://www.geocities.jp/riverbendblog/

「2004年4月4日日曜日」の一部 バグダードとナジャフでは、アル・サドル支持者のデモが続いている。バグダードでは、グリーン・ゾーンとシェラトン・ホテルの近くに何千人も集まっている。怒りにみちた黒衣の大群衆。ナジャフでは、デモの群衆は、スペイン軍駐留地のすぐ外にいて、スペイン軍兵士は彼らに向けて発砲した。少なくとも14人が死亡、数十人が負傷と伝えられる・・・ (略)

 これだけははっきりさせておきたいのだけれど、私は、アル・サドルの支持者では”ない”。イラクを第2のイラン、サウジアラビア、クウェートにしようとしている聖職者たちは嫌いだ・・・だが、デモに対し、軍隊が銃弾と戦車で応じているのを見ると、心底激しい怒りがこみ上げてくる。集まった人々に向けて発砲するつもりで、デモを許可したってわけ? デモの人々は、武装していなかった、ただ怒っていただけ__最近ブレマーとその一派がアル・サドル派の新聞を発行禁止した。また、サドルの側近ナンバーツーが南部でスペイン軍に拘束されていると言われている(スペイン軍は否定しているが)。サドルの信奉者たちは憤激している。そして、(ちゃんと聞いてね)__その信奉者たるやほんとに半端な数じゃないのだ。(略)

そして、ラムズフェルドたちはアブサドル一派をアルカイダ並の主要敵に位置づけてしまった。自衛隊は「復興支援のために」イラクに存在する、なんていう理屈はいまやびしょぬれになったティッシュのように崩壊した。イラク人の集団と闘い彼らを殲滅する自衛隊を望む人たちだけが、自衛隊即時撤退に反対するだろう。

リバーベンドさんのブログ(の翻訳)によれば、かっては女性たちでにぎわっていた市場は今や女性たちにとって危険な場所になり、ほんの少数の女性たちしか見かけなくなった、とのことです。しかも女性たちは例外なくヒジャブを被っている。米軍はアフガンでは女性をヒジャブから解放したと宣伝された。1年間の米軍主導による統治はその逆をもたらした。つまり失敗したのです。

見捨てられた死者

「生きていても死んでいても」と書くと囂々たる非難がやってくる可能性があるがとにかくイラクの3人の日本人は日本中の注目を集め続ける、しばらくの間は。それに対して死んでしまったり囚われているイラク人には日本人は誰も注目しない。人の命は地球より重いというが、その重さのコロニアルな落差は百倍を越えていよう。<三人>の方はその落差を埋めようと志し自らの存在を駆り立てた方たちのようにも聞いている。もし三人が殺害されたら世界はより暗くなる。

すでに日本は戦時下にあるのだ。

 Fumiiwaさんへ 問題を「誘拐者の要求に応えるのかどうか?」だととらえるとどうしてもテロリストをつけあがらせるな、というふうに流れてしまうかもしれません。そうではなく、「現在の自衛隊のイラクでの存在に正義があるかどうか?」が問題で、それは「米軍のあり方が正義を最終的にもたらすことができるものなのかどうか?」に依存します。少なくとも数日前のアブサドル一派との戦闘関係の開始以後、後者の答えは残念ながら限りなくゼロに近い。だから国益から判断すると「撤退」が良い。ということになります。わたしの根拠は意外と微温的なもので、左翼では全くない JMMの冷泉彰彦氏の意見とほぼ同じです。彼の意見は「第四の選択肢は撤兵です。今回の派兵はあくまで「戦後の破壊されたインフラを整備する人道支援」という目的のものです。その「戦後」が改めて「内戦」に事態が変わるのなら、そして今日付でイラク国内からの日本人民間人の退避勧告が出たように、人道支援などできる条件が失われたのなら、自衛隊は駐留を続ける理由すら失ったと言えるのです。」というものです。イラク人との血みどろの戦闘を戦い抜く決意も無しにイラクにいても無意味に人が死んでいくだけです。とにかく自己なりの正義の基準において、判断すべきだろう、どちらにしても人は死ぬのだから。そして明日私が死なない保証もない。

 「すでに日本は戦時下にあるのだ。」とマエストロ鏡玉という人が書いていましたが、いまならまだ1割、2割の隙間はあると信じたいものです。「戦時下としての判断」であれば、日本人でも劣化ウラン弾問題を叫びたがる活動家は利敵分子であり、助けてわざわざ英雄として迎えるなどとんでもない、ということになりますが。

 民俗クッ「済州島四・三事件」の紹介ありがとう。面白いかも知れませんね。できれば行ってみたいです。済州島旅行いいですね。わたしはたかだか一冊の本のわずかな頁を読んだだけなのに、金時鐘が語るその当時の海のなかの屍体の群がわりとリアルに感じられています。・・・

サラーヤ・アル=ムジャヒディーンのみなさんへ

昨日「日本人を誘拐したサラーヤ・アル=ムジャヒディーンのみなさんへ」という手紙の文案が回ってきたので、ちょっと文章を書いたけど、ここ「はてな」が引っ越し中で書き込めなかったので、下記にUPしました。http://bbs9.otd.co.jp/908725/bbs_plain?base=287&range=1

今朝のニュースでは解放されるらしいとのこと、良かったです。

自衛隊撤退については、当局側に挙証責任がある。果たせなければ撤退すべきだと要求していきたい。

現在のイラクの最大の問題は、下記のような「米軍の無差別攻撃」をどう評価するか、という点ですね。これを批判しなければイラクに安定はやってこない。テロリストを増やしているのは誰か。前にも書いたがすでにシャロン首相が遂行し結果がでている行為をなぜ模倣するのか!!

毎日インタラクティブより2004/04/10

米軍、ファルージャ攻撃を再開 英民間人、バグダッドで射殺される

 【バグダッド小倉孝保】イラク駐留米軍は9日夜、一時停戦を表明し武装勢力と対話の可能性を探っていた中部ファルージャで攻撃を再開した。AP通信によると、米軍は都市部を包囲する一方で、AC130などによる攻撃を繰り広げ、混乱は拡大している。AFP通信によると、イラク統治評議会は9日、ファルージャ中心部における米軍との武力衝突で、同日までの6日間で400人以上のイラク人が死亡、1000人が負傷したと発表した。

「 すくなくとも日本の民衆のうちの一人がイラクの民衆とともにイラクの民衆のためのボランティア活動を行ってきてそれを継続したいと(命がけで)やってきたという行為は強調されるべきだ。イラク/アメリカ・日本という国家あるいは戦争のカテゴライズに対し、市民連帯のかぼそいビジョンが叫ばれなければならない。」

犯人であるイスラム勢力は、「戦争のカテゴライズ」を一時中断する勇気を見せた。小泉首相も見習ってほしい。

ファルージャ空爆

米軍によるファルージャへの攻撃をどう評価するのか、がおおきな論点です。死者は450人にも上るという、現地医師の証言もあるらしい。

http://nekokabu.blogtribe.org/entry-9d288b7761d6c12aa1dca8353ace1f1c.html

パレスチナ・ナビからほんの少し引用したい。

「ファルージャ空爆 ゲルニカを想って」

テレビで米軍のヘリや戦闘機がイラクにミサイルを落としている映像を見た。この4日間でイラクでは400人くらいの人が殺されているという。「テロリストを掃討する」って米軍は言っているが、ミサイルは「テロリスト」だけを選んで殺さない。こんなことが世界中からの非難を浴びずに──もちろん、非難している人もいるけれど、国連などで問題になっているわけではない──行われていることが異様だと思う。

4/10に「3人を救うために自衛隊撤退を」というスローガンは短絡的ではないか、という考察もある。

ちなみに「米軍によるファルージャ包囲で犠牲となった子供たちの遺体の写真がアルジャジーラのホームページにあります。」とのこと。(にゃにゃにゃにゃにゃさん発言より)

http://english.aljazeera.net/NR/exeres/8CB7C17E-F69E-48A2-8034-DEA425192815.htm