怒りにかられた男に楽屋に引きずりこまれる。先ほど渡した名刺はクシャクシャにして投げ捨てられた。拳で4、5発殴ったうえ、男は私の髪をつかんで頭を壁に打ちつけた。私のリュックサックとバックを奪い、床に打ちすて、ふみつけにする男。男はリュックを拾いあげ、ふりかざされたリュックは凶器となって私の頭部を直撃した。持ち物が壊れ、メガネがゆがむ。そして、男は私の顔面に唾を吐き捨てた。(*1)
http://shibuya.txt-nifty.com/blog/2004/11/index.html ゆるい日記: November 2004 Archives 2004.11.01
「お笑い界は感覚がマヒしている」という言葉は正しくない。「オトコ界は感覚がマヒしている」と言うべきなのだ。「お笑いの世界は……」という時、人は自分の世界のことを棚にあげている。「まったく芸人はしょうがないね」なんて言ってりゃ、自分のしょうがなさに目をむけなくて済む。(同上より)
社会学者・渋谷知美さんのサイトから一部だけ引用させてもらいました。
―島田紳助の暴力事件というニュースを聞いたとき、何の興味も持たず、テレビも見ないので忘れていた。今も詳細には興味がない。
うちの職場では、女性の課長が1割強しかいないから(そのうち)3割に増やすべくプロジェクト会議を開いたりしているようだ。平和な話である。もちろんセクハラ事件があって云々という話もあるのだがそれほど身近に感じていなかった。それで上記の暴力描写にちょっと驚いた。それだけ。
(追記)
野原燐が「それだけ」と書いているのはちょっとおかしい。
論点は少なくとも二つ在る。
この問題には、殴った側がベテランタレント、殴られた側が入社4、5年の社員という非対称性、そして殴った側が男性、殴られたのが女性という地位とジェンダーをめぐるふたつの非対称性がある。(同上)
という権力関係の不均等が、露骨な暴力シーンの表現を(マスコミにおいても、ブログにおいても)抑圧しているという問題。
それとわたしの身体に暴力性はある、という問題。