君主の責任

君仁莫不仁、君義莫不義、君正莫不正。

(『孟子・離婁章句上』p49岩波文庫版下)

君主さえ仁愛が深ければ国じゅうみな仁愛が深くなり、君主さえ義を重んじれば国じゅうみな義を重んじるようになり、君主さえ正しければ国じゅうみな正しくならないものはない。

原文   http://chinese.pku.edu.cn/david/mengzi.html

日本語訳 http://www.h3.dion.ne.jp/~china/book8-2.html#16

君主を評価するという発想が、儒教の中には脈々と流れていたことが分かります。「天皇は神聖にして侵すべからず」に始まる国家無答責の思想が、東洋の伝統ではないということが。