松下昇~〈 〉闘争資料

2008-06-01

スキャナーを買いました。

今日は、戸坂潤の読書会でした。帰りに梅田の電機屋で

スキャナーを買いました。エプソンのGT-S600という安い奴。軽いし、OCRソフトも付いていて機能的には十分と思ったので。

帰って早速実験。不本意だけどWindowsでの操作。ソフトのインストールすべて自動だが少し時間がかかる。

http://666999.info/matu/pic/ikeuchi.jpg に93年の新聞記事を掲載した、池内了さんであるが、最近、岩波新書で「擬似科学入門」という本を出している。 isbn:9784004311317

6/1の毎日新聞に書評(藤森照信氏による)が出ているのでちょっと紹介してみようと思った。

新聞記事をスキャナーしてOCRしてみた。新聞記事なのでレイアウトが複雑。で順番がむちゃくちゃになる。

池内はエセ科学を三つに分ける。


一種目は、スピリチュアルや超能力などの宗教・精神系で、そのままなら一つの文化として受け入れるにやぶさかではないが、これが商売とからむと問題が生ずる。

二種目は、科学的には正しくない主張にもとづくあれこれで、古くは永久機関、新しくはゲーム脳。(略)

93年の記事では、この第二種をメインに取り上げていたわけだが、今回の本はむしろ第三種を重視しているのかもしれない。

 三種目は、判断がもっとむずかしい。科学的に証明しづらい複雑系のテーマを扱うもので、今の時点ではシロともクロともいえない。電磁波公害、狂牛病、遺伝子組換え作物、地震予知、環境ホルモンそして環境問題。20世紀の科学・技術がつまずいたのはこれら

の石だ。アヤシイ科学と21世紀の新しい科学の両方が混じり合って、他所目(よそめ)にはわけが分からないし、慎重な方が正しくても負けたりする。

 一番判断のむずかしい三つ目の諸問題について、池内は「予防措置原則」を語る。現時点ではシロクロつかないなら、とにかくより害の少ない方へと判断を振っておくのが妥当だろう、と。

 93年の段階では科学的見地から「明確に誤っている」議論を糾弾するという姿勢だった。その姿勢の傲慢さを松下は批判した。15年経っても基本は同じだろうと思って、本屋で手に取る機会はあったのに中身まで確認はしなかった。しかしこの紹介によれば基本的ニュアンスはかなり変わったようだ。科学的真理というものが確固としてあるという信念はおそらく不変なのだろうが、「科学的に証明しづらい複雑系のテーマを扱うもので、今の時点ではシロともクロともいえない」そうしたものがとても沢山あることに気づいたということのようである。

以上、新しいスキャナーがちゃんと役に立った報告でした。