年周視差



 地球が太陽の周りを一年で一周する公転軌道の最遠の二点から、ある恒星を視る場合の微少な角度の差を意味し、この時に作成しうる極めて細長い二等辺三角形のうち、底辺にあたる前記の二点間の距離が判っていることを応用して、恒星までの距離を計算できる。

 星に関連する概念が訪れるのは、実際に星を見る余裕のない場合が多いのであるが、今もそうである。また、思索の窮地から解放してくれる場合が多い。では、年周視差のヴィジョンを応用してみよう。

1.不可逆的な対象やテーマに関わり、もがいている過程がある場合、どこかに周期をもつかどうか追求してみる。その対象やテーマを媒介する自分の位置~感覚が、最も差異を示す〈最遠〉の二点を繰り返して通過するようであれば、〈周期〉がありうるし、軌道上の〈季節〉さえも予測し、対処できるであろう。〈周期〉がないか不確定にみえる場合の対処は、あらためて考えるとして、まず前記の二点を模索してみることは、自分の位置~感覚を正確に把握するために役立つはずである。

2.不可避的な対象やテーマの周りを動くだけでなく、〈最遠〉の距離を媒介して、この距離を極めて微少なものにしてしまう〈恒星〉としての今まで気付かなかった対象やテーマとの距離を認識~獲得できる。宇宙に散らばる任意の〈恒星〉について基本的に可能になるのである。この作業は〈周期〉が不明な場合にも、〈二点〉関の距離を測定していれば可能であるし、なによりも、無限の〈恒星〉との関連を意識するためにも開始する意味がある。

3.ただし、次の点にも注意深くありたい。
 1)天体の運動のように、ある瞬間の状態が判れば前後の状態や繰り返しが厳密に判る現象だけでなく、煙が風の中で拡がる時のように確率論的な偶然の連鎖で生じる現象によって世界は構成されているから、双方ないしn個の自然科学的な方法の一つを比喩的に応用している意味を常にふまえておかねばならないだろう。
 2)自然科学的方法を比喩的に応用する場合、人間と対象のそれぞれの内部を流れる時間性、幻想性、生命活動の可逆性などの条件を共に高めようとする度合だけ示唆的でありうる。逆の比喩でいえば、対象の方も人間を比喩として扱いうる条件を共同で作ろうとすることが、自然科学的方法といわれるものの限界止揚のためにも必要なのだ。
 3)生理~情況~存在~流行などの〈 〉周期についての追求、これらの場合の視差。


☆この項目は、概念集・2の項目の流れからいうと、かなり異質であり、今後とり上げたいテーマが距離惑のつかめないまま無数に降り注いでくる時に、寝転んで夜空を眺める気分でこの項目を記した。これから実際に眺めに出る。今後の項目や内容は全く不確定であるが、どうなるにしても、この項目を作った成果を応用したい。


参照→ 年周視差(ウィキペディア)